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じんま疹・痒疹(ようしん)・薬剤アレルギー・薬疹

じんま疹

どんな病気か

突然かゆみを伴う蚊に刺されたような赤く腫れた発疹が体のあちこちにでき、しばらくすると跡形なく消えてしまう病気です。重症の場合にはのどの粘膜が腫れ、呼吸が苦しくなったりすることがあります。発症して1ケ月以内のものを急性じんま疹、それ以上経過したものを慢性じんま疹と呼びます。

じんま疹というと一般の方は何かのアレルギーが原因というイメージを持たれていることが多いと思います。しかしアレルギーが原因のじんま疹はごく一部にすぎません。

アレルギー性じんま疹

アレルギーで発症するじんま疹では特殊な例を除いては原因物質が身体の中に入って、数分程度の短時間で症状が出るのが特徴です。ある日突然発症しますが、その後は原因物質が身体の中に入れば繰り返し症状が出ます。食べ物、薬、昆虫の毒などが代表的なアレルゲンです。

非アレルギー性じんま疹

アレルギーではないじんま疹の原因は1つのこともありますが、じんま疹が出やすくなるような要因がいくつか積み重なった時に出るということが多いとされます。

1. 身体的要因

・感染症(特に風邪)
・ストレス、疲労など

2. 外的要因

・物理的刺激(温熱、寒冷、圧迫、日光、汗など)
・ヒスタミンやそれに似た物質を多く含む食べ物
魚類(サバやイワシ・マグロなど)、発酵食品(チーズ、ワインなど)、野菜や果物(ナス、トマト、アボカド、バナナ、プラム、パイナップル)
・サリチル酸を多く含む食べ物
野菜や果物(イチゴ、トマト、オレンジ、パイナップル、ブドウ、きゅうり、もも、リンゴなど)、食品添加物(防腐剤、人工色素、酸化防止剤)
・豚肉・もち・香辛料などの仮性アレルゲン

検査  

アレルギー性が疑われるものであれば、採血により特定の抗原物質に対する特異的IgEを測定して原因を追究することができますが、食物の場合は特異的IgE検査は信頼性が乏しいものものが多いので、その判定に注意が必要です。アレルギー性以外では原因が特定できる場合は少ないです。

じんま疹は内臓の病気からくるのではないかと心配される方がいらっしゃいますが、そのような方はごく少数です。じんま疹の多くは内臓の病気とは関係なく、原因がわからないことが多いとされます。じんま疹やそれに似た症状の中には甲状腺疾患、膠原病、血清病、血管炎などが隠れていることがあります。

治療

原因がはっきりしている場合では、原因物質や刺激を避けることが重要です。増悪因子(ストレス・感染・暴飲暴食・不規則な生活)もなるべく避けましょう。薬では抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服が基本になります。重症の場合は短期間ステロイド内服を行うこともあります。漢方薬を使うこともあります。

慢性じんま疹では薬によって症状が抑えられたとしても何日かで飲むのを止めてしまえば、直ぐにまた症状が出ることが多く、気長に治療することが必要です。当院では徐々に薬を減らして行き、症状が出ないか確かめながら中止していきます。何年もかかることがありますし、薬の変更や追加の必要な事もあります。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の副作用で最も多いのは眠気ですが、寝る前だけ飲めばよい薬や眠気のでにくい薬もあります。

痒疹(ようしん)

どのような病気か

皮膚にボコボコとした小豆程度の大きさの発疹が多数でき、痒みが強いです。1ケ月程度で治るものを急性痒疹、数ケ月以上続くものを慢性痒疹と呼びます。急性痒疹の原因は虫さされが多いとされています。慢性痒疹には何種類かのタイプがありますが、結節性痒疹と呼ばれるタイプのものは四肢に発疹が多く、多形慢性痒疹などでは内臓疾患や癌などの悪性腫瘍に伴って出てくる場合もありますので、必要に応じて検査を行います。

治療(保険適応)

治療としては、まず発疹にステロイド外用薬を使用し、場合によっては抗アレルギー剤や抗ヒスタミン薬を服用していただきます。漢方薬も併用することがあります。治りにくい場合は、ステロイド含有テープを貼ったりしますが、症状が治っていくのには年余の時間がかかることが多いです。

治療(保険適応外)

液体窒素(ちっそ)を使った冷凍療法

超低温の液体を綿棒に含ませて発疹に当てる方法です。治療に伴う痛みがあります。水ぶくれになったりすることがあります。部位によっては多少の痕や炎症後色素沈着が残ります。1~2週間おきに通院するのが望ましいです。

料金(保険適応外)
1回あたり860~2,010円(税込)
初診か再診か、治療の範囲、回数などにより異なります。

光線療法

簡便に使用できるナローバンドUVBやエキシマライトを使っております。原則として週に2~3回程度の通院が望ましいのですが、やむを得ない場合は週1回程度の通院で行います。症状が落ち着いてくれば治療回数を減らして行きます。治療を繰り返し続けていきますと少しずつですが、日焼けしていくことがあります。ご承知ください。

当院では広い範囲の病変の場合はまずはナローバンドUVB療法を行います。照射しにくい部分などはエキシマライトを加えます。基本的に全身エキシマライトのみの照射は行っておりません。治療期間は数ヶ月から年余に及ぶ可能性があります。

ナローバンドUVB(ナローバンドUVB治療参照

ナローバンドUVBは、UVBの中の非常に幅の狭い波長(311±2nm)の紫外線です。当院ではWaldmann社製ナローバンドUVB照射装置を導入しております。立位のままで頭頂部、手の平、足の裏を除く全身に一度で照射します。状態によっては照射量を変える必要がある場合には数回に分けて照射することがあります。照射時間は通常1回あたり1~3分程度です。

エキシマライト(エキシマライト参照

エキシマライトはナローバンドUVBより更に短いピーク波長(308nm±2nm)のUVB照射器です。病変部のみにピンポイントで照射できるのが特徴です。しかしナローバンドUVBより波長が短いため、当てた場所の日焼けは起こしやすくなります。また一度に小さい面積しか照射できませんので、範囲が広い場合は治療に時間がかかります。照射時間は1か所当たり短ければ1秒未満、長くて10数秒です。

料金(保険適応外)
1回あたり1,250~2,220円(税込)
初診か再診か、治療の範囲、回数などにより異なります。

 

 

薬剤アレルギー・薬疹

薬が原因で出る発疹です。どんなタイプの発疹がでてもおかしくないといってよいくらいさまざまな薬疹があります。薬によって頻度は違いますが、漢方薬でもビタミン剤でも出る可能性があります。また長く飲んでいるものは大丈夫と思っているかもしれませんが、飲み始めて何年もしてから出るものも少なくありません。

原因と考えられる薬をやめれば何日かで治まってしまうものから、やめても進行するような重症なタイプのものまであり、タイプや重症度によって検査も治療も変わってきます。薬による発疹だと思っていらしても実際は違うということもありますので、皮膚科専門医にかかってください。

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050-5533-3785
           
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おおしま皮膚科について

おおしま皮膚科は2008年に静岡県浜松市東区宮竹町で開院した皮膚科医院です。これまでの経験を活かし、地域の皆様方のお役に立つよう努力してまいりたいと思います。皮膚についてのどのような小さなトラブルでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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