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水虫(足水虫、爪水虫)・タムシ

水虫(足白癬)

どういう病気か

水虫とは白癬菌というカビの一種が皮膚に感染して起こる病気です。白癬菌の感染は足指の間や、足の裏、足の爪(爪白癬)、陰部(陰部白癬)などに多いです。特に爪を含む手足に白癬菌が感染した状態を水虫と呼びます。大変よくある病気です。また頭皮に感染した場合はシラクモ、その他の部位はタムシなどといいます。足以外の白癬の多くは、足の水虫から広がっていった場合が多いです。猫や犬などのペットから感染して、シラクモやタムシになる人も増えています。

日本人の場合、約3人に1人が白癬菌を足の裏の皮膚表面に付けて持っているといわれ、多くの人が素足で歩くような場所には白癬菌が必ずあるといってもよいと思います。特に湿気の多いお風呂場などは注意が必要です。白癬菌が表面に付着しても菌自体の感染力はそれほど強くありませんので、付けて持っているだけで感染しているわけではありません。白癬菌は皮膚の表面にある角質を好み、角質以外には住めません。表面に付いているだけであれば24時間程度かけて角質内に侵入していきます。ただし靴の中など湿気の多い場所では半日程度で白癬菌は角質内に侵入します。
水虫にとって住みやすい環境の持ち主(汗をかきやすい、蒸れやすい革靴やブーツを長時間履いている人、糖尿病の人等)は、感染しやすい状況になります。皮膚の表面に付いているだけなら皮膚を石鹸を泡立ててやさしく洗うだけで十分ですから、一日に何度か洗って靴下を替えるとよいでしょう。特に靴下は通気性のよい木綿や麻のものがよく、指の間がふやけて白くなる人は指の間にガーゼをはさむか5本ゆびの靴下がよろしいかと思います。過度に心配される必要はありません。

症状

足の水虫は、「趾間型」「小水疱型」「角質増殖型」の3つのタイプがありますが、「趾間型」や「小水疱型」では、皮膚に水ぶくれができるか白くジクジクした状態などになり、その上ひどくなるとかゆみが出るので自分でも水虫とわかりやすいタイプです。一方、かかとがひび割れる「角質増殖型」はかゆみがでることが少ないために水虫と気づかず放っておきがちです。水虫はかゆいというイメージが強いのかも知れませんが、かゆみがあるのは一部です。

1. 趾間型(ジクジク型)

指の間にできる 白くふやけ、ジクジク湿って皮がむけるタイプです。他にもカサカサして皮がむけるタイプもあります。かゆみはないこともあり、その程度は様々です。

2. 小水疱型(ポツポツ型)

足の裏、足の外側、内側、足指の間などに水ぶくれができます。赤いとかゆみが強いことが多いですが、かならずしも全員にかゆみがおこるわけではありません。

3. 角質増殖型(カサカサ型)

足の裏の角質が厚くなり、表面がざらざらします。白く見えかゆみは少ないです。 冬にひび割れができることもあり、慢性化していて治りにくいです。

検査

顕微鏡検査にて白癬菌を確認することで診断がつきます。汗疱・汗疱状湿疹掌蹠膿疱症などの症状が似た病気がありますので、診断時には必ず必要と考えております。しかし、これらの疾患と水虫を合併している場合もまれではありません。経過によっては何度か検査させていただくこともあります。

治療

皮膚科専門医がきちんと診断し、抗真菌薬を指示通り付けていただければ、2~3ヶ月程度で治癒が見込めます。皮膚科専門医は日本皮膚科学会のホームページから検索できます。
(皮膚科専門医MAP:https://www.dermatol.or.jp/modules/spMap/
しかし実際には水虫を毎年繰り返してらっしゃるという方は多く、治療を行っても完治に至る方は10人に1人という報告もあります。

水虫が治りきらない理由として以下のものがあげられます。

1. 塗り薬を塗る期間や塗る範囲が不十分。

水虫の塗り薬は、かゆみや皮膚の見た目がよくなっても、その後更に1ヶ月はつけ続けてください。また、症状がなくても必ず両足につけてください。足の裏全体、足の側面、足指の間、足の指は爪の周りや甲まで、かかとの部分はアキレス腱まで広くまんべんなく塗ることが重要です。外用薬は足をきれいに洗ってから塗るようにしましょう。お風呂上りに水分を丁寧にふき取り、その後、皮膚が乾燥してから薬を塗ることがポイントです。とくに入浴後の皮膚はふやけてやわらかくなっているため、成分が浸透しやすくなっています。

2. 家族に無治療や自覚症状のない水虫にかかっている人がいる。

知らないうちに家族間でうつしあっている可能性があります。そうならないためにも、ご家族同時に治療された方が、効率よく治療を終わらせることができます。水虫の人の皮膚から剥がれ落ちた角質には、白癬菌がときには数週間も生きたまま残っていますので、剥けてきた角質は無理に剥かないようにしましょう。また剥いてしまった角質の破片は他の人の皮膚につかないように速やかに処分しましょう。自然に剥け落ちることもありますので、こまめに掃除をしましょう。
床を素足で歩かないこと、足ふきマット、スリッパを別にすることなどは一定の効果があると思いますが、水虫の治療を開始すれば水虫の感染力は急速に弱まりますので、速やかに治療を開始することが最大の予防といえます。

3. スポーツクラブのプールやシャワー室、入浴施設や宿泊施設に頻繁に出入りしている。

治療によって治っても、何度でも感染します。こういうところに出入りする人は足を洗ったりする回数を増やしたりすることで予防をしっかりしましょう。予防で塗り薬を塗ってしまうこともよいと思います。

4. 爪水虫があり、足水虫は塗り薬で治っても、爪水虫は治っていない。

毎年爪水虫から菌が広がり、足水虫になってしまっていることも考えられます。日本人の10人に1人が爪水虫を持っているといわれています。

5. そもそも水虫でない。

専門医を受診し、きちんと検査しましょう。湿疹が合併していたり、水虫ではなく、湿疹であるということが多いと思います。湿疹の治療もしないと完治はしませんし、水虫はよくなっても湿疹が悪くなるということがあります。

6. 角質増殖型水虫である。

外用薬だけでは完治しないことがあります。そのような場合には内服薬を併用する必要があります。内服治療に関しては爪水虫の治療を参考にして下さい。ただしイトラコナゾール錠のパルス療法は爪水虫の場合のみ保険適応です。爪水虫以外の白癬の場合は1日1~2回毎日連続で1~2ヶ月内服します。テルビナフィン錠も内服期間は1~2ヶ月になります。

爪水虫(爪白癬)

どういう病気か

爪水虫は爪白癬(はくせん)と言い、カビが爪に感染する爪真菌症(しんきんしょう)の1つです。爪真菌症の多くは白癬菌やカンジダという別のカビまたは両方の感染ですが、白癬は爪の先端から変色して厚くもろくなることが多く、カンジダは爪の付け根から症状がはじまることが多いとされます。爪白癬は非常にありふれた病気で、日本人の10人に1人が爪水虫といわれています。足水虫を気付かず放置されてしまって爪水虫になっている場合がほとんどですが、痛みもかゆみもないので気付いていない方が多いです。したがってあまりきちんと治療されずに、放置されていることが多い疾患の一つです。しかし、爪水虫は決して放置していいものではありません。糖尿病の人などで爪水虫を放置した結果、蜂窩織炎や、糖尿病性壊疽の原因となり足の指の切断、下肢の切断に至ってしまう場合もあるからです。

また、爪水虫の方は足水虫を患っていることが多いですが、爪水虫をきちんと治療をしないと、足水虫はすぐに再燃してしまい、水虫と一生付き合わなければいけないようになってしまいます。そうならないためにも、しっかりと治療した方が良いと考えております。

症状

症状は爪の色が白、黄色、黒っぽくなっている。これらの色が混じっている。また爪が厚くなっているという爪の変化ですが、かゆみや痛みはほとんどありません。爪が厚くなると爪がもろくポロポロと剥がれ落ちるように取れるようになります。爪が白濁したり、分厚くなったりすると、見ただけで爪水虫になったと思う方もおられると思いますが、実際にそうとは限りません。特に足の小指(小趾)の変形はぶつけたり、踏まれたりといった外傷性で起こることが多く、爪水虫でないことが多いです。

検査

爪水虫は見ただけでは診断がつかず、顕微鏡検査が必須と考えます。爪が厚くなり色が変わる場合で水虫以外に多いものとしては、巻き爪に伴っての変化や足指のタコや魚の目から連続して爪が厚く硬くなっている場合(いわば爪のタコ・魚の目の場合)や外傷性の変形です。また、尋常性乾癬、手湿疹、掌蹠膿疱症、円形脱毛症に伴うもの、爪甲異栄養、爪甲鈎弯症(そうこうこうわんしょう)、爪甲剥離症(そうこうはくりしょう)、甲状腺機能異常症、糖尿病、薬剤などの影響などいろいろなケースで爪の変形が起こります。
他院で爪白癬といわれて治療していたけど、治らないといって来院される患者さんの中には、別の疾患の方もおられます。爪水虫と他の疾患を合併していて爪水虫は治っているが別の疾患が治っていないという場合も考えられます。まずはきちんとした診断が重要です。皮膚科専門医を受診されることをお勧めします。皮膚科専門医は日本皮膚科学会のホームページから検索できます。
(皮膚科専門医MAP:https://www.dermatol.or.jp/modules/spMap/

治療

保険適応のある薬剤は以下の3種類です。一度治ってもまた感染する可能性はあります。いずれの薬剤でも最低3ヶ月以上の治療が必要であり、1年以上の治療を要する場合も少なくありません。薬の説明書には種々の副作用が書かれていますが、副作用の起こる頻度はどの薬も数十人に一人程度で、あまり多いものではありません。

しかし、内服薬については安全な治療のためには定期的な受診に加え血液検査等が必要です。予防に関しては足白癬の治療の部分の記載を参考にしてください。

1. クレナフィン爪外用液10%

エフィナコナゾールを有効成分とする日本初の外用爪白癬治療剤です(平成26年9月保険適応)。クレナフィンは爪白癬の原因である皮膚糸状菌に対して高い抗真菌活性を有することが確認され、ケラチンとの親和性が低いため爪甲での透過性に優れています。クレナフィンの臨床試験は海外においても、すべての評価項目において有効性が認められ、副作用については大部分は外用部位の皮膚症状のみでした。以前は日本国内で承認されている爪白癬治療薬は経口抗真菌薬のみでしたが、肝障害等の副作用や薬物相互作用がみられることがあり、爪白癬に対し外用剤で有効性が期待できる新たな治療薬が望まれていました。処方する上で必ず検査にて白癬菌がいることを確認しないといけません。また1本(3.56g)の薬価が約6000円のため自己負担も1800円(3割負担)と他の外用薬に比べると高価です。使用期限が4週間と短く、薬価も高いので、保険診療では内服薬との併用が認められておりません。他の外用薬に比べて皮膚に付くとかぶれる可能性が高いので、周りの皮膚に付いた余分な薬液を綿棒かティッシュにて拭き取ってください。

足爪白癬の場合、治療期間は最低1年以上と考えてください。手の爪であればもう少し早く治る人もいらっしゃると思います。外用薬は手足をきれいに洗ってから塗るようにしましょう。お風呂上りに水分を丁寧にふき取り、その後、皮膚が乾燥してから薬を塗ることがポイントです。とくに入浴後の皮膚はふやけてやわらかくなっているため、成分が浸透しやすくなっています。

2. テルビナフィン錠

皮膚糸状菌などのカビの増殖を抑え、殺真菌作用を示します。1日1回食後に内服する薬です。6ヶ月飲んでいただくことで有効率は74.8%〜90.8%とされております。6ヶ月内服後は薬を飲まなくても改善していくため、3ヶ月程度は経過観察をします。それ以上続けて服用することは保険診療では認められていません。

この薬の副作用は投与2カ月以内にみられることが多いため、この薬を飲み始める前、1ヶ月後、2か月後には血液検査をさせていただきます。この薬と併用できない薬はありませんが、注意が必要な薬が数種類ありますので、現在内服中のお薬を確認させていただきます。

3. イトラコナゾール錠(カプセル)

カビの増殖を抑えることにより抗真菌作用を示します。朝夕食直後に1回4錠を1日2回内服します。脂溶性の薬剤であり、食事の直後に内服した方がより吸収が良くなります。パルス療法といい一週間内服を続け、三週間休薬します。これを1サイクルとし3サイクル繰り返します。有効成分が爪に長く残るため内服終了後も3~4ヶ月間効果が持続します。3ヶ月で治療が終了しますが、治療効果はテルビナフィンより若干劣ると考えられます。併用禁忌薬や併用に注意する薬が多いため、内服開始時に確認が必要となります。

通院回数が少なくて済むため、お忙しい方に向いている治療と言えます。治療効果の確認のため、治療終了後にも時々に診察にいらしてください。この薬での治療期間中は内服後も肝臓や血液の働きを調べるため、血液検査する必要があります。

(静岡新聞2000年に掲載された院長執筆記事を抜粋し加筆)

その他の白癬

タムシ(体部白癬、股部白癬)、手水虫(手白癬)

かゆみを伴い、境界が鮮明な環状の紅い斑点として現れます。環の周囲はわずかに盛り上がっています。股にできるのが、いわゆる「いんきんたむし」です。広がって肛門周囲にまで届くこともあります。

シラクモ(頭部白癬)

頭部にフケが付着した比較的境界がはっきりした不完全な脱毛がみられます。残っている毛も簡単に抜けてしまいます。ケルスス禿瘡といって皮膚の深いところまで感染すると、永久に脱毛となることがあります。

Trichophyton‐tonsurans(トリコフィトン・トンズランス)感染症

柔道、レスリング、すもうなどの格闘技選手の間で新しい菌が、外国から持ち込まれ感染する人が増えています。この菌は感染力が強く、一度感染すると治りにくいので注意が必要です。他の選手と試合や練習で直接肌を接触させることでできるため、顔や首、頭、上胸部や肩に多いです。症状として体部白癬タイプと頭部白癬タイプの2種類があります。

治療

基本的には外用薬は足白癬と同様に病変部より広めに、見た目や症状がなくなってからも更に1ヶ月は続けて付けるということが重要です。治りにくいタイプには内服薬を使用することがあるのも同じです。内服治療に関しては爪水虫の治療を参考にして下さい。ただしイトラコナゾール錠のパルス療法は爪水虫の場合のみの保険適応です。爪水虫以外の白癬の場合は1日1~2回毎日連続で1~2ヶ月内服します。テルビナフィン錠も内服期間は1~2ヶ月になります。

保険診療

自費診療

治療別

保険診療
自費診療
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診療時間
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15:00~ 18:00 - - -

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おおしま皮膚科は2008年に静岡県浜松市東区宮竹町で開院した皮膚科医院です。これまでの経験を活かし、地域の皆様方のお役に立つよう努力してまいりたいと思います。皮膚についてのどのような小さなトラブルでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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