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乾癬・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

乾癬

乾癬(かんせん)は炎症性角化症という皮膚の病気に分類されます。皮膚では表皮が作られて、古くなったものが角質となり、剥がれ落ちていくということを常に繰り返していますが、この速度が極端に早くなってしまう病気です。

少し盛り上がった赤い発疹の上に、銀白色の鱗屑(りんせつ)が付着して、ポロポロとフケのように剥がれ落ちます。できやすい部位は頭、肘、膝の伸側、腰からおしりなど皮膚のこすれやすい部分ですが、爪などを含め全身のどこにでも起こりえます。

乾癬は日本人の人口のおよそ0.1%に発症すると推定されています。近年の生活習慣(食生活の西洋化など)の変化や、ストレスの増加など、さまざまな要因から患者数は徐々に増加しています。白人では患者数は多く、人口の1~3%といわれています。

乾癬の原因はまだ完全にはわかっていませんが、乾癬になりやすい遺伝的素因があることはわかっています。遺伝的素因に様々な環境因子(生活習慣やストレス、肥満、感染症などの病気、特殊な薬剤など)が加わると発症するといわれています。乾癬は皮膚の慢性疾患であり、治療により完治することは稀です。一生付き合っていかなければならないことが多いため、副作用の少ない治療で、無理なく治療を行うことが大切です。ただし、滴状乾癬は感染に伴って発症する場合が多く、抗生物質の内服により感染が終息すれば、多くの場合、数週間で治癒します。

乾癬の種類

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)

乾癬の約90%を占めます。頭、肘、膝など、こすれやすい部分や刺激を受けやすい部分によく見られ、全身に広がることがあります。約60%の患者さんには爪にも症状が見られます。

滴状乾癬(てきじょうかんせん)

小さな水滴程度の大きさの皮疹が全身に出現します。鼻、のど、歯など身体のどこかに細菌の感染病巣が存在し、それが悪化する時に起こることがあります。とくに扁桃腺炎がきっかけになることが多いです。

乾癬性紅皮症(かんせんせいこうひしょう)

尋常性乾癬が全身に広がり、皮膚全体が赤みを帯びます。

膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)

発熱、倦怠感を伴い、急激に全身の皮膚が赤くなり、膿をもった水ぶくれが多発します。放置すると、全身衰弱などにより重篤な状態になることがあります。このタイプの乾癬は重症で、炎症症状が強く尋常性乾癬と病像が相当異なり入院治療を要します。乾癬の中ではまれな病型で1%程度を占めます。

関節症性乾癬(かんせつしょうせいかんせん)

乾癬患者さんの10%に関節症状があるといわれています。皮膚症状に加えて、関節リウマチにように関節がはれたり、痛んだりします。

治療

軽症例:外用療法のみで治療します。

中等症~重症例:外用療法に加え、光線療法(ナローバンドUVBエキシマライトなど)、内服療法(シクロスポリン、レチノイド、メトトレキセート)、生物学的製剤などの全身療法が併用されます。

外用療法

ステロイド外用剤

ステロイドは効果発現が早いのですが、やめるとすぐ悪くなります。長期にわたって外用すると皮膚がうすくなったりするため、いったんよくなったら活性型ビタミンD3(VD3)へ移行します。

活性型ビタミンD3(VD3)

VD3は効果発現が遅いのですが、この薬でよくなればすぐには悪くなりません。長期外用による副作用が少ないので、ステロイドを外用していったんよくなってからよい状態を保つ治療に向いています。

ステロイドとVD3の配合外用剤

1日1回の塗布でステロイドとVD3の2つの外用薬を外用する手間がはぶけます。症状が強い時期から使うことができ、よくなってからの寛解維持期にはVD3に変更します。

主にステロイドと活性型ビタミンD3(VD3)があります。これらを組み合わせることによって、副作用が少なく高い治療効果が得られます。基本的にはステロイドとVD3の2種類の外用もしくはステロイドとVD3の配合外用剤で治療を開始し、VD3のみに変えていくことが推奨されています。

シークエンシャル療法

朝はステロイド外用薬、夜はVD3外用薬と、1日のうちで両剤を塗り分け、症状の軽快に伴って、週末にステロイド外用薬、平日にVD3外用薬など、徐々にVD3外用薬の塗布割合を増やし、寛解維持期ではVD3外用薬単剤のみでのコントロールを目指します。治療はやや複雑になりますが、ステロイドの長期使用による副作用の軽減になります。

乾癬に対する活性型ビタミンD3(VD3)軟膏のローテーション療法

長期にわたる活性型ビタミンD3(VD3)外用療法では時間の経過とともに効果が低下する方がいらっしゃいます。この場合、高濃度ビタミンD3の3剤(オキサロール、ドボネックス、ボンアルファハイ)をローテーションしながら使用し、効果を低下させない方法です。

光線療法

乾癬治療には紫外線(UV)照射が効果があり、長年使われてきました。紫外線の中でも中波長紫外線(UVB, 波長域290-315nm)は乾癬に特に効果がありますが、日焼けするなどの問題点があります。その問題点を極力減らしたナローバンドUVBやエキシマライトの開発によって日本における乾癬の光線治療はこの15年くらいで画期的に変化しております。原則として週に2~3回の通院が必要ですが、やむを得ない場合は週1回の通院で行います。

費用は保険適応で、自己負担は3割の方で1,020円、1割の方で340円となります。その他、診察料などは別にかかります。当院では広い範囲の病変の場合はまずはナローバンドUVB療法をお勧めします。照射しにくい部分や従来のナローバンドUVB療法で良くならなかった部分の照射はエキシマライトをお勧めします。どちらか一方でも両者を組み合わせて行った場合でも料金は同じです。両者を組み合わせた方が効率よく治療できます。基本的に全身エキシマライトのみの照射は行っておりません。

ナローバンドUVB(ナローバンドUVB治療参照

ナローバンドUVBは、UVBの中の非常に幅の狭い波長(311±2nm)の紫外線です。日焼けを最小限に抑えて、高い治療効果を発揮することができます。当院ではWaldmann社製キャビン型全身ナローバンドUVB照射装置(UV5040BL-TL01)を導入しております。立位のまま全身一度で治療できます。照射時間は通常1~2分、長くて数分です。

エキシマライト(エキシマライト参照

エキシマライトは従来のナローバンドUVBより更に短いピーク波長(308nm±2nm)のナローバンドUVB照射器です。より強く、深く光線が入るため、より効果も期待でき、病変部のみにピンポイントで照射できるため、余分な場所に紫外線を当てなくてすむのが特徴です。しかし波長が短いため、当てた場所が日焼けを起こす確率は高くなります。また一度に小さい面積(当院のVTRACの場合61mm×31mm)しか照射できませんので、範囲が広い場合は治療に時間がかかります。当院ではその特徴を最大限に生かすために、最も強く、短時間で照射できるアメリカPhotoMedex社製エキシマランプ治療器(VTRAC:ヴィトラック)を導入しました。

全身療法

当院で施行している全身療法はシクロスポリンとレチノイドのみですが、副作用の多い薬剤ですので、血液検査をしながらの治療になります。

シクロスポリン(ネオーラル)

乾癬の発症や悪化の原因の1つに免疫作用の過剰な働きがあげられます。シクロスポリンは過剰な免疫作用を抑えるお薬です。主な副作用として血圧上昇、多毛、腎機能障害などが報告されており、定期的な血圧測定と血液検査が必要です。

レチノイド(チガソン)

ビタミンA誘導体で、表皮の過剰増殖を抑えます。胎児に影響を与えるおそれがあるため、服用中だけでなく服用中止後も、男性は6ヵ月、女性は2年の避妊が必要です。その他にも皮膚が薄くなる、口唇炎、肝機能障害、関節痛など多くの副作用があります。定期的な血液検査が必要です。

生物学的製剤

免疫に関わる物質の働きを弱めて乾癖の症状を抑えるお薬です。現在、皮下注射と点滴の2種類があります。なお、生物学的製剤による治療は、これまでの治療で効果が見られない患者さんが主な対象となります。以下の製剤があります。

• アダリムマブ(ヒュミラ)
• インフリキシマブ(レミケード)
• ウステキヌマブ(ステラーラ)
• セクキヌマブ(コセンティクス)

生物学的製剤による治療ではほとんど乾癬の発疹がなくなる程の効果がみられる患者さんもいらっしゃいますが、免疫が抑えられるため、感染症にかかりやすくなる可能性があります。その感染症のチェックがきちんとできる施設のみ投与可能となっており、当院近隣では遠州病院、浜松医大病院、磐田市立総合病院で治療が行われております。(院長はヒュミラの治験を担当した経歴あり、浜松医科大学講師時代には浜松医大の学生に乾癬などの皮膚病に関して講義、皮膚科医師向けの講演を行っておりました)

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手掌、足底に膿を持った水ぶくれ(膿疱)がたくさんできる皮膚の慢性疾患です。膿疱とともに赤い斑点や鱗屑というカサカサしたフケのようなものが現れます。長期にわたり良くなったり、悪くなったりを繰り返します。爪周囲の病変では爪が変形し厚くなります。手足の発疹は手を隠して生活する、痛くて歩けないなど患者にとって生活上大きな障害を招いています。また特に胸鎖肋関節炎と呼ばれる関節炎を引き起こし、胸骨、鎖骨、肋骨などに痛みを感じることがあります。

原因として、慢性病巣感染(慢性扁桃腺炎、虫歯、歯周病、中耳炎、副鼻腔炎など)、喫煙、歯科金属などに対するアレルギー説など様々な原因が指摘されていますが、確定的なものは今のところありません。金属が原因として疑われる場合は金属パッチテストをお勧めします。

治療

ステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬もある程度奏功します。改善が乏しい場合は光線療法(紫外線療法:ナローバンドUVBエキシマライト)も併用するとよいでしょう。発疹が治ったと思っても次々と新しい発疹が出てくる場合にはマクロライド系やテトラサイクリン系の抗生物質を併用すると効果的です。重症例にはレチノイド内服も検討します(それぞれの治療に関しては乾癬の治療を参照してください)。

喫煙者には禁煙をお勧めします。さらに、虫歯、歯周病などの治療をすると良くなることがあります。ビオチン療法も行いますが、効果が見られない方は多いです。関節痛には非ステロイド系消炎鎮痛剤も併用します。

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おおしま皮膚科について

おおしま皮膚科は2008年に静岡県浜松市東区宮竹町で開院した皮膚科医院です。これまでの経験を活かし、地域の皆様方のお役に立つよう努力してまいりたいと思います。皮膚についてのどのような小さなトラブルでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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